週3日勤務の問題点はまだあります。
それは、週3日勤務のフリーランスは正社員から疎まれ易く、その結果チームワークが育ちにくい、ということです。
なぜフリーランスは正社員から嫌われるのか?理由を説明します。
勤務時間の長さでまず最初のヒエラルキーは決まる!
会社には様々な雇用形態の人がいて、それぞれ微妙に違った労働条件で働いています。
フルタイムの正社員を筆頭に、フルタイムの派遣社員、パートタイムのアルバイト、半人前の学生インターンなど。そこに我々週3日勤務フリーランスも加わります。
これを会社内での権限の大きい順(偉い順)に並べるとこうなります。
- 正社員
- フルタイム派遣社員
- パートタイムアルバイト・週3日勤務フリーランス
- 半人前学生インターン
正社員は1番上なのはまあ納得。派遣社員でもフルタイムで働くと仕事の責任上は正社員と同じ。扱いも正社員並みになるので次点の2番手も納得。
3番手はパートタイムのアルバイトと週3日勤務組は、勤務時間が同じなので同着です!下にはアシスタント勤務がメインの学生インターンしかいません。
この様に、会社内でのヒエラルキーは、まずは単純に勤務日数に応じて形成されます。その結果フリーランスはパートタイムアルバイトと同等になり、フルタイムの正社員や契約社員より一段下の扱いになります。
なぜ、単純な勤務時間で上下関係が作られるのか?
そもそも週3日勤務のフリーランスは、その勤務に精通したいわばプロで、その高い専門性をもって少ない稼働時間でも、業務に充分貢献出来ているはずなのに。
会社では、業務の貢献度よりも、いかに毎日出社して顔を合わせているか、を重視するのです。
この様に、フリーランスがそもそも下の立場に見られる土壌がある訳なのです。
毎日出勤しないのに高額報酬のフリーランスを正社員は疎んでいます
フルタイムで働く正社員・派遣社員は、日々の残業は当たり前で、繁忙期は休日も返上して出勤します。
対して週3日勤務のフリーランスは、あくまで時間、曜日で契約しているため、残業はしますが、休日(契約日以外の日)は出勤しません。そういう契約ですから。
でも、そこをフルタイムの方々は「ズルい!」と思うのです。
「なんで俺らは休日返上で毎日出勤してるのに、フリーランスはちょいちょい休んでたまにしか出勤しないでよ!」と。
そして、フリーランスの当人がいない所でこんな陰口をたたく様になります。「たまにしか来ないのにあいつ給料50万だぜ」と。
従業員同士の給料の違いは問題のもとになるので、オフレコにするのが大人の常識のはず。正社員同士はその暗黙のルールを守るのですが、フリーランスは外様扱いですから「まあ内緒だけどね」と前置き付きでバラされてしまいます。
いくら部外者扱いだからって酷いですよね。バラす人のモラルが欠如しています。
そんな酷い人いるの?滅多にいないんじゃないの?とお思いの方。います、どこの会社にも。
私が今までフリーで在籍してきたほぼ全ての会社で、フリーランスの給料はバラされていました。
例えば酒の席でポロリとこぼれたり。フリーランス同士でも探りを入れあったりするので、それに尾ひれがついて拡散したりと。
さすがにモラル違反のバラし屋の例ばかりでありませんが、他人の給料はどうあっても気になるもので、その中でも比較的高額で興味の対象になりやすいフリーランスの給料事情は、いずれは知れ渡ることになります。
フリーランスは会社員と違って、ボーナスもないし保険も自己負担ですから、額面だけを見て一概に”高い”とは言えないのですが。
その高い専門性が疎まれる
高い給料以外にもフリーランスが疎まれる理由があります。それはフリーランスの技術の高さに古株の正社員が嫉妬して衝突して来るからです。
古株の技術社員は自社の仕様を扱う事には長けていますが、それ以外の応用力がない場合が多いです。
対してフリーランスは、常に色々な会社の最新の仕様を学んでいるため、応用力に長けています。
はっきり言うとフリーランスの方がそこの正社員よりもスキルが高い場合が多いですね。
自分よりもスキルが高いフリーランスを、立場上監督して扱う事にストレスを感じる技術系の正社員は多く、そこで摩擦や衝突が頻発します。
フリーランス側も、スキルが高い事を鼻にかけ傲慢な態度を取ったり、そもそも会社慣れしていなくて社会常識が欠けていたり、といった問題を抱えている場合も多いのも事実ですが。
フリーランスはたまにしか来ない変な奴という誤解の弊害
とまあそんな事情で、フリーランスはたまにしか来ないのに給料が高いズルい奴で、鼻持ちならない生意気な奴、というレッテルを貼られ易いのです。
そして、特にフルタイムの正社員に嫌われ疎まれるのです。
そうなると、正社員を中心とした社内の人間関係にも悪い影響が出て、チームワークとか信頼関係みないなものが構築しにくくなります。
これもイレギュラーな週3日勤務のフリーランスを入れたがために起きる、大きな問題の1つです。
~その④へ続く~