北鎌倉の風景に馴染む古民家レストラン「北鎌倉 紫(ゆかり)」。ひなびた雰囲気と確かな味が大人のカップルにもぴったり合います。
目次
賑やかな鎌倉よりもシットリした北鎌倉が好き
歳をとったのでしょうか?だんだんと鎌倉よりも北鎌倉の方が自分には合うようになってきました。
鎌倉は人もお店も多過ぎて賑やか過ぎるんです。学生や若い人が騒がしく感じることもあります。
北鎌倉は基本的に空いています。紫陽花や紅葉のシーズンはさすがに混雑しますが、それ以外はたいていこんな感じで空いています。
人やお店よりも、木々やお寺のほうが多いですから。有数の観光地でありながら、ゆったりとした落ち着いた雰囲気を味わえるのが北鎌倉の魅力です。
北鎌倉にはお茶処やカフェも点在していますが、静かな町並みに馴染む古民家風の造りが大半。今回紹介する「北鎌倉 紫(ゆかり)」もシットリ落ち着いた古民家風のレストランです。
「紫」と書いて「ゆかり」と読む
店名にある「紫」は「ゆかり」と読みます。古今和歌集に起源があり、どこか儚さがある高貴な色として「紫のゆかり」と云われるのだとか。専門家の解説を抜粋しました。
紫の ひともとゆゑに 武蔵野の
草はみながら あはれとぞ見る
古今和歌集~詠み人知らず~むらさき草が一本咲いている。という(縁)だけで武蔵野の草花が、皆愛おしく(身近)に感じてしまう…と訳されます。
このむらさき草は「万葉集」をはじめ「源氏物語」「新古今和歌集」など古典に多くとりあげられている植物です。太い根から紫色の染料がとれ、日本各地で栽培されていたそうです。残念ながら、武蔵野のむらさき草は絶滅してしまったそうです。
「縁」あるもの、「ゆかり」あるものとして、むらさき草が詠まれていることから、ゆかり(縁)の色=紫色を指すようになりました。
貴族の正装(衣冠)は身分の序列や等級によって色が決められていました。紫色は最高位の序列にある人しか身につけることができない色だったので、特別な色だったのかもしれません。 遠いむかしの人たちの紫色に込める想いを和歌や源氏物語をとおして、現在を生きる私たちも共有することができるのはとても感慨深いものがありますね。
そんな紫(ゆかり)を求めていざ。
明月院近くの古民家レストラン「北鎌倉 紫(ゆかり)」
「北鎌倉 紫(ゆかり)」は北鎌倉からゆっくり歩いて10分ぐらい。
すぐ先には紫陽花と紅葉で有名な明月院があるので寄っていきましょう。
春には桜がしなだれる趣のある川沿いにある、いかにも北鎌倉にありそうな古民家。
店舗の建物は石段をちょっと昇った一段高い場所にあるので、周りから一層隔絶された隠れ家感があります。
古民家なのに大正ロマン風の素敵な内装
期待を膨らませ中に入ると、季節の花がお出迎え。
古民家の内側は、洋テーブルにシャンデリアがあったり、大正ロマンの香りが漂う洋風スタイル。手入れが行き届いており古民家だけどとても綺麗です。
2階の窓際のテーブル席がワタシ的には特等席。窓からうっそうとした北鎌倉の木々を伺えます。
こちらの席でランチから豪勢にビロード煮を食べたいと思います!
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ホロリと崩れる柔らかさ!北鎌倉名物の牛頬肉のビロード煮
ランチのコースメニューは、前菜にサラダかスープを選び、メインは牛頬肉のビロード煮、それに自家製ライ麦パンがついて2400円。
まずは鎌倉生まれの黄金色のクラフトビール「鎌倉ビール 星」で乾杯。お店の方のビールの注ぎ方が、キリッとビシッとしっかり泡を立てたり、所作がとても堂に入っている感じが素敵でした。
コースのサラダは地元鎌倉・湘南産の地物。どれも新鮮で水々しさがあります。見た目にも鮮やかで楽しいです。
野菜ごとに生のままや、素揚げをしてあったり、最適な調理方法がとられているので、体も冷えずに最後まで美味しくいただけます。
こちらは別チョイスの蕪のポタージュ。
とっても柔らかい鱈と海老のすり身は旨味はしっかりとあり、トロッとポタージュのイイアクセントに。優しい味わいです。
焼き立ての自家製ライ麦パンと一緒にいただくと最高です。
さて、いよいよメインの登場です!
ビロード色の赤ワインのソースでじっくり煮込まれた牛肉は、フォークで触れるとホロホロと崩れる柔らかさ。これナイフ要りませんね!
お肉は最高!さらに付け合せのローストされた野菜が実に甘くて美味しい!玉ねぎなんてとろけるぐらい濃厚な甘みがでています。
ランチからこんな名物を食べてしまったら、ご機嫌でワインも進んじゃいます。
夫婦2人でワインもガブガブ飲んでご満悦のランチになりました。隣のテーブルにも、仲の良さそうな上品な年配のご夫婦がいらっしゃいました。ここは落ち着いたカップルにぴったりな場所ですね。派手さは無いけれど、確かな味ともてなしで、心がゆっくり落ち着けます。
もう1つの名物「紫(ゆかり)プリン」
あまりに居心地が良いので、デザートも追加注文。
ビロード煮と並ぶ名物のプリン。
神奈川っ子にはお馴染みのブランド卵のさがみっこに、生クリームがたっぷり入った超濃厚リッチなプリン。でも甘さ控えめなのでペロリといけます。
さらに追加でこれまた濃厚なチーズケーキもいただきました。
コースの量が少し控えめだったので、お酒とデザートを追加してちょうどいいぐらい。大満足な北鎌倉ランチでした。
まとめ
北鎌倉らしい古民家フレンチ「北鎌倉 紫(ゆかり)」で、夫婦2人でゆったりとランチを堪能できました。落ち着いたカップルや夫婦にぴったりな隠れ家的な名店です。
店舗情報 北鎌倉 紫−ゆかり− (ユカリ)
■ホームページ
北鎌倉 紫−ゆかり− (ユカリ)
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■営業時間
10:30~20:00(L.O.19:30)
日曜営業
■定休日
月曜日(祝日の際は営業、翌火曜日が休み)
■住所
神奈川県鎌倉市山ノ内187