先日(2017年11月)タイのアユタヤで起きた交通事故で日本人を含む5名が亡くなりました。たまたまこの時期にタイ・バンコクを訪れていたので、ちょっとびびったのですが、「タイの凄まじい交通事情なら事故は起こり得るなあ」と思ったのです。私がタイで感じた、日本ではあり得ない危険な交通事情をまとめてみました。タイに行く人はくれぐれも交通事故には気を付けて下さいね。
目次
BTSなど鉄道網もあるけれど旅行者の足は道路交通が中心
バンコク市内には、高架鉄道のスカイトレインBTS・地下鉄のMRT・空港線のARLなどの電車が運行しています。
1番メジャーなのがBTS。カオスな道路の上を轟音で走り抜けるちょっと近未来的な車体は、いかにも近未来アジアっぽくでかっこいい!市内各所に行けるし、日本のSUICAやPASMOの様にプリベイトカードで決済できて、おまけに値段も安い。日本人旅行者も気軽に使える便利な鉄道です。
ただね、電車は便利とはいえ、駅に行かないとダメ出し、運行時間があるし、それなりに混雑するしで、やっぱり頻繁には使用しません。時間が惜しい短期滞在の場合は特にです。
やはり、ホテル前から直接目的地に行けるタクシーなどが旅行者には便利でおすすめです。高齢の方にも楽ちんです。
では、タイ・バンコクの道路交通って一体どんな感じなの?
人・車・バイクが入り交じるタイの凄まじい道路交通事情!
ひとことで言うと「カオス」です!人・車・バイクがごちゃごちゃに混じり合って大混雑!
バイクは多いけど自転車はほとんど見かけません。一応街中にレンタサイクル設備がありますが、ほとんど利用されていません。
これらは大都市のバンコク市内の様子なので、タイの地方部の状況は全く違うそうですが。都市部に限って言えば朝から晩までぐちゃぐちゃなんです。
とはいえ、近代国家タイの道路なので道路交通法が整備されており、基本的には信号機に従って人も車も運行する訳ですが。
ただし、この信号の普及具合がいまいち不十分。小道には信号機が無かったり、あってもガン無視されていたり。
そもそも、タイでは信号が人を守ってくれない!車道の信号が青だろうが赤だろうが、気を抜くと歩道をバイクがスレスレで突っ込んできてひかれそうになります。
そんな危険なタイの道路交通で主要な移動手段になるのがこちらの4つ。危険度も合わせて比べてみました。これ以外にバスも走っているけど、いまいち乗り方と行き先がわからず一度も乗ったことがないので省きました。
【徒歩(危険度★★★☆☆)】道を永遠に渡れない!歩行者が優先されないタイの横断歩道!
え?徒歩なのに危険度なの?はい、タイの歩道は危険がいっぱいです!
まず道がきちんと舗装されていないため凸凹ガタガタして歩き辛い!
さらに、スコールがあるせいと、排水設備が不十分のため、結構な頻度で汚水の水たまりに出くわします。
そのうえ、タイの横断歩道では例え歩行者が青信号の時でも、左右からガンガン車やバイクが突っ込んできます!青でも気を付けないとひかれます。命に関わるので歩きスマホ厳禁です。
いつ渡れば良いかタイミングがわからず、横断歩道の入口でずーっと待っている外国人旅行者や高齢者の方々がなんと多いことか。
危険なタイの横断歩道を渡るコツは、現地の人がスッと進むタイミングで一緒に渡るか、「ワタクシ今から渡りますから!」と手を掲げて車に猛烈アピールしてから渡ること。
身勝手な裏技ですが、私はいつ車に突っ込まれてもいいように必ず歩行者集団の真ん中にいるようにしました。1番外側だとモロに当てられそうで怖いんです。
それぐらいタイでは歩道も危険だっていう話です。
【タクシー(危険度★★★☆☆)】旅行者はまずはコレ!ぼったくられても鉄に守られている安心感が大事
今回紹介する4種類の交通手段の中では、車体にカッチリ守られているせいで幾らかはマシな安全度です。
ただし、油断は禁物。日本のタクシーとは比べ物にならないぐらい運転は雑だしスピード出します。
今回アユタヤであった不幸な交通事故もタクシーだったそうです。高速道路なんて車がキュウキュウ軋むぐらいスピード出しますから。起こるべくして起きてしまった事故かもしれません。
全体的にどのドライバーもスピードオーバー気味ですが、経験則で言うと、年配の温和そうなおじさんドライバーや、空港やホテルで正規に手配したドライバーは、比較的運転が丁寧で当たりだった気がします。
タクシーの色でも区別できる、という人もいますが、私の経験では運転の荒さはどれも同じ。運を頼りに少しでもましなドライバーに当たるのを祈るしかなさそうです。
それと、メーターを起動しないボッタクリや、こっちが下手に出るとすぐ値段を誤魔化して来るのは当たり前。多少相場よりも高い金額を払おうと、スピードを出されようと、鉄の車体に守られている安心のための費用と考えましょう。
【トゥクトゥク(危険度★★★★☆)】アジアと言えばコレ!小回り効くけど運ちゃんがノリノリ過ぎてで怖い!
アジアでよく見かけるお馴染みの三輪自動車。屋根が付いていて雨と日差しぐらいはしのげるものの、自分の身を護る外装はほぼ無いに等しい危険な乗り物です。
トゥクトゥクの運ちゃんの特徴は、人にもよるのでしょうが、ノリノリでかっ飛ばす飛走り屋気質の人が断然多い!
彼らはとにかくスピードをめちゃめちゃに出します!前方が開けるとすぐにトップスピードで駆け上がり、ちょっとの隙間でもガンガン入り込んで攻めて行きます。
タクシーが通れない路地裏の狭い隘路を縱橫に抜けたりして、たまにびっくりするぐらいショートカットできる利点もありますが、おかげで何度振り落とされそうになったことか。
それでも、次に紹介するバイクよりはマシな安全度で、独特な派手な車体は好きだし風通しが良くて爽快なので、滞在中に1番お世話になった交通手段です。
【バイクタクシー(危険度★★★★★)】路地裏の隙間も楽ちん!スピード超過・ノーヘル・悪路ジャンプが怖い!
小回りが効くのでタイの混雑した道路に1番適していそうなのがこのバイク。オレンジ色の目立つベストを着てそこいら中にいるのでいつでもすぐに乗ることができます。
値段は交渉次第ですが、タクシーよりも全然安価で、近くのマーケットやレストランにサクッと移動するのに便利。地元の人も愛用していて、女性も頻繁に使っているのを目にします。
でも、危険度は超高め!コレ見て下さい。
お客は2人乗りでバイクの後ろにまたがるのですが、ヘルメットを被っているのは運転手だけ!お客はノーヘルで頭むき出しのままです!
それで、スピードがガンガン出すし、狭い道へもぶんぶん曲がって入って行くし、おまけにきちんと舗装されていない凸凹道も平気で駆け抜けますから!
一応、目視できるレベルの砂利道や段差がある時は、減速して危険が無いようにしてくれますが。それもドライバーの腕次第というか、普通の車道でも綺麗に舗装されていない部分がたくさんあるので、いつそれらに気付かずトップスピードで通過してしまったら。あるいはスコール後のぬかるみでスリップしたら。
猛スピードでノーヘルで事故ったらどうなるか。確実に死んじゃいますよね。私は一度段差で跳ね上がり怖い思いをしてから、恐怖でバイクタクシーは利用していません。
まとめ
ちょっと危険なタイ・バンコクの交通事情をお伝えしました。こんな注意喚起みたいな事を言うと、タイの人はおおらかに「日本人細か過ぎー」って言いそうですが。でも、命が1番大事です。旅先での交通手段は安全を第一に考慮して慎重に選びましょう。また、十分注意されていたの思うのですが、アユタヤの事故で亡くなった方のご冥福をお祈りします。